メールの設定で見かける POP と IMAP って?

メールの設定で見かける POP と IMAP って?

 

 

節分も終わり、先日は春一番の陽気となった都内。

「外出したいのに緊急事態宣言だなんて」とやるせない気持ちになることもありますが、

春も近づき、新生活を迎える人も多くなる時期ですよね。

そんな忙しい春に大活躍しそうなツールがメール機能です。

企業や普段の生活でも利用頻度が高いツールかと思いますが、

そのメールの配送方法の仕組みであるテーマを早速ご紹介いたします。

 

1. POP/IMAP とは?

POP/IMAP とは、簡単に説明すると「メールを管理する仕組み」です。

もともとは POP が主流だったものの、サーバの性能向上などを背景に、

IMAP での受信方式を使ったものも増えているそうです。

では、その POP/IMAP の違いを以下にご説明いたします。

 

 1-1. POP とは

 まず POP とは、「Post Office Protocol(ポスト・オフィス・プロトコル)」の略語で、

 メールを受信する仕組みのことです。

 電子メールは通常の紙の手紙と違って、届けてくるのを待つのではなく、

 メールソフトがメールサーバーにアクセスして、メールを取得してきます。

 これは、郵便局に出かけて、私書箱から手紙を取ってくるようなものであることから、

 Post Office Protocol(ポストオフィスプロトコル)と言われるようになりました。

 

 1-2. IMAP とは

 IMAP とは「Internet Message Access Protocol

(インターネット・メッセージ・アクセス・プロトコル)」の略語で、

 メールを受信する仕組みのことです。

 IMAP はメールを残す設定となるため、メール本体ではなくメールのコピーが送信されます。

 そのため、メール本体はサーバーに残ったままの状態となります。

 郵便物に例えると、手紙本体は郵便局に保管されたままで、

 手紙をコピーしたものが届けられるようなイメージです。

 

2. POP/IMAP の違い

では、2 つの大きな違いはなんでしょうか。
設定にもよるので、一概に違いについてのご紹介が難しいのですが、

一般的には POP は、サーバー上にメールを保存せず(残さずに)設定したメーラーへ受信されます。

それに対して IMAP はサーバー上にメールを保存するので、

同じアカウント(メールアドレス)で設定した複数の端末(スマホやパソコン)からでも

確認することが可能です。

こんな感じでご利用の環境に合わせてご選択いただければ、と思います!

 

3. Gmail で POP 設定する方法

Gmail でも上記で説明した POP や IMAP を利用することができます。

今までOutlookでメールを使っていたから、Gmail じゃなくて Outlook を使いたいなぁと思う方もいるかと思います。

Gmail で POP 受信するには、以下の設定を行ってください。

※注意点として組織の Gmail の場合、組織全体で[POP と IMAP アクセス]が

 有効となっている必要があります。

 事前に「管理コンソール > アプリ > Gmail > エンドユーザーのアクセス > POP と IMAP アクセ

 ス」の[どのユーザーも POP と IMAP アクセスを使用できないようにする]が”オフ”となっ

 ているかどうかご確認ください。

  1. Gmail(https://mail.google.com)を開きます

  2. 右上にある歯車マーク(設定アイコン)から[すべての設定を表示]をクリックします

  3. 上部のタブから[メール転送と POP/IMAP]を開きます

  4. [POP ダウンロード]の項目にて下記のように設定します

   1. ステータス ・・・[すべてのメールで POP を有効にする]もしくは

    「今後受信するメールで POP を有効にする]のいずれかを選択します

   2. POP でメールにアクセスする場合 ・・・ 受信したメールを Gmail 上で

    どのようにするか設定します

       5. [変更を保存]をクリックします

 

上記の設定が完了したら、メールクライアントで以下の値を入力し、設定してください。

  

受信メール(POP)サーバー:pop.gmai..com

  SSLを使用する         :はい

  ポート            :995

  送信メール(SMTP)サーバー:smtp.gmail.com

  SSLを私用する       :はい

  TLSを私用する       :はい

  認証を使用する         :はい

  ポート             :587

 

4. Gmail で IMAP 設定する方法

Gmail で IMAP の設定を有効にする際は、以下の設定を行ってください。

※POP での設定同様、組織の Gmail の場合、組織全体で[POP と IMAP アクセス]が

 有効となっている必要があります。

 事前に「管理コンソール > アプリ > Gmail > エンドユーザーのアクセス >

 POP と IMAP アクセス」の[どのユーザーも POP と IMAP アクセスを

 使用できないようにする]が”オフ”となっているかどうかご確認ください。

    1. Gmail(https://mail.google.com)を開きます

    2. 右上にある歯車マーク(設定アイコン)から[すべての設定を表示]をクリックします

    3. 上部のタブから[メール転送と POP/IMAP]を開きます

    4. [IMAPアクセス]の項目にて[IMAP を有効にする]にチェックを付け、

[変更を保存]をクリックします

   ※[IMAP のメールを削除するようマークを付けた場合]で、

    [自動消去をオフ]に設定し、[最後に表示された IMAP フォルダからメールを

     削除/消去するようマークを付けた場合]で[メールを今すぐ完全に削除する]に

     チェックを付けて保存すると、メールフォルダからメールが

     消えてしまう可能性がありますので、ご注意ください

 

上記の設定が完了したら、メールクライアントで以下の値を入力し、設定してください。

  

受信メール(IMAP)サーバー:imap.gmai.com

  SSLを使用する         :はい

  ポート            :993

送信サーバーはPOP設定と同じ値をいれます。

 

5. 注意点

本セクションでは実際に POP/IMAP をそれぞれ設定いただくにあたり、ご注意いただきたい点を紹介いたします。

 

<POP 設定を行う際の注意事項>

・複数の端末でメール受信を行えないため、同期することができません。

・端末が故障した際は、受信したメールを確認することができません。

・メールの削除は端末毎に行う必要がございます。

 

<IMAP 設定を行う際の注意事項>

・サーバーの容量制限に達した場合は、メールの削除を行わなければなりません。

 

<POP と IMAP を切り替えた際の注意事項>

・POP と IMAP を切り替えると、IMAP 側のメールが全て削除されます。

 

注意点を把握せず、POP/IMAP を設定することで、メール受信が行えなかった際に早急に対処することができなくなる可能性がございます。

設定を行う際は POP/IMAP のメリット・デメリットを考慮し、より運用に合う設定を選択いただけますと幸いです。

 

いかがでしたでしょうか。

今回のブログを参考に POP/IMAP の設定を行っていただけますと嬉しく存じます。

また、弊社では運用のサポートを行うカスタマーサクセスチームがございます。

もし、POP/IMAP にてご不明な点等ございましたら、以下ページよりお問い合わせくださいませ。

 

▽お問い合わせフォーム

https://cloudstep.net/request/