意外と知らない G Suite でのデータ保存と抽出方法

意外と知らない G Suite でのデータ保存と抽出方法

 

 

こんにちは!

30度越えの気温が続く季節になりましたね、夏まであと一歩となりました。
わたしは季節ごとの木を見るのが好きで、この季節の緑いっぱい茂った木が大好きです。
勢いがあって、木からパワーがもらえてるように感じます。
桜に、銀杏に、自然から四季を感じれることは幸せですよね。
みなさんのお好きな季節はいつですか?

 

さて、今回は G Suite の Vault 機能についてご紹介させていただきます。
この機能、みなさまはご存じでしょうか?
意外と知らない G Suite でのデータ保存と抽出方法…
この機能を利用するともしもの際のデータ抽出際、貴社環境の記録を簡単に検索することができるんです。
記録しただけのデータ、探すのが困難で困難で…と頭を抱えてる方は必見ですね。
Google Vault について詳しくご紹介します。

 

 

大事な従業員のデータ、保存できてますか?

皆さんは、退職したユーザーや出向したユーザーの G Suite での管理はどのようにされてますでしょうか?

 

「退職したから削除しよう」や「出向して当分戻って来ないからライセンスを外そう」といった理由で安易に G Suite 上からユーザーを削除やライセンスは外されていませんか?

 

実は、ユーザーを ”削除” や、ユーザーから “ライセンスを外す” といった操作を行ってしまうと、ユーザーのデータは G Suite からなくなってしまい ”データの復元” や ”データの抽出” が行えなくなってしまいます。

「実はあのデータが必要だった」
「退職した〇〇さんのメールのやり取りが確認できなくなった」

といったことがないようにユーザーのデータを確実に保存しておくためにも、 ”削除” や、ユーザーから “ライセンスを外す” といった操作は行わないようにすることをおすすめします。

 

また、”ユーザーが削除されずにライセンスが付与された状態” であれば、Google Vault というサービスを使用することで「データの復元」や「データの抽出」、「データの確認」を行うことができます。

今回は、そんな便利なサービス Google Vault について紹介させていただきます。

Google Vault とは?

Google Vault とは、ユーザーのデータの保持、検索、抽出を行い、組織のデータ保持と電子情報開示のニーズに対応することができるサービスです。

 

使用例として、
・裁判や不正があった際に確認できるようにデータを保持しておく
・必要なデータを削除してしまった際に復元する
・データを保持していることを社員に伝えることで、不正の抑止力になる
といったことができます。

 

「〇〇さんのメールやチャットのやり取り(内容)を確認したい」
「かなり前に削除した〇〇さんのデータを復元したい」

といったことも容易に行うことができます。

 

なお、Google Vault は G Suite Business 以上のエディションには標準装備されていますが、G Suite Basic には装備されていません。

そのため、G Suite Basic でも使用したい場合は、通常のライセンス費とは別にオプションでGoogle Vault のライセンスを購入する必要がありますので、利用したい場合は、G Suite Business 以上へのバージョンアップ、Google Vault のオプション追加を契約している販売店に依頼してください。

Google Vault の設定、抽出方法

 

では、実際にどう設定したらいいのか、どう操作したらいいのか、わからない方も多いと思うので、Google Vault の一般的な設定例をご紹介します。

 

以下の手順を行うことで、データを無期限に保持し、検索した結果を確認することができますので、まだ設定をされていないようであればお試しください。

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1. G Suite 管理者にて、Vault(https://ediscovery.google.com/discovery/)にアクセスします。

 

2. 画面左の[保持]をクリックして、[デフォルトの保持ルール]から「規定の保持ルール:未設定」のサービスをクリックします。

  ※「〇〇を無期限に保持」や「〇日間保持します」と記載されているサービスは既に記録の保持設定がされている状態となります。

  

3.[既定ルールの設定]で記録保持の設定をします。「〇〇のデフォルトの保持ルールの設定」にチェックを付け、期間で「期限なし」に設定して[保存]してください。

   ※「〇日」にチェックを付けて期間を設定した場合、〇日間はデータは保持されますが、〇日を経過するとデータが削除されますのでご注意ください。

 

  

4. 画面左の[案件]を開き、[作成]をクリックします。
  「案件の名前」に確認・抽出するデータの名称を入力し、「説明」に内容を入力して[案件を新規作成]します。

 

 

  

 5. 画面左から[検索]を開き、検索条件(サービス、対象のデータ、ユーザー等)を設定し、画面下部の[検索]をクリックします。

 

 6. 検索結果が一覧で表示されるので、クリックして内容を確認してください。
  必要であれば[エクスポート]でデータを抽出してください。

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また、下記の Google 公式ヘルプページに詳細が記載されておりますので、併せてご確認ください。

  ▼データ保持の仕組み
  https://support.google.com/vault/answer/2990828?hl=ja&ref_topic=3209998

  ▼検索と書き出しの基本的手順
  https://support.google.com/vault/answer/6161352?hl=ja&ref_topic=2739742

 

最後に

Google Vault についてご紹介させていただきましたが、いかがだってしょうか?

 

今回のわたしの記事を読んで「そうだったんだ!」「うちの会社にも Google Vault を導入しよう」と思っていただいたのであれば、大変嬉しく思います。

企業として社会的要請に応えるためにも、コンプライアンスのためにもデータを保持することは非常に重要なことだと思いますので、参考にしていただければ幸いです。